釈宗演墨蹟展
2018.09.13
現在、東慶寺内にございます宝蔵にて、「釈宗演墨蹟展」を開催中です。
釈宗演老師は、師匠である円覚寺・今北洪川(こうせん)老師より、26歳の若さで印可を受けられ(一通りの臨済宗の修行を終える事・後継者として認められる事)、慶応大学で福沢諭吉より英語を学び、セイロン(スリランカ)へ留学します。
その後の活躍は言わずもがな、シカゴ万国宗教大会の日本代表としてスピーチされ、鈴木大拙と共に、禅の教えを世界に広めるきっかけを作った人です。
円覚寺管長を辞してから東慶寺に住持し、その後も海外への布教や政財界、様々な分野の弟子たちに教えを説き続けられました。
このたび、宗演老師100年遠諱(100回忌)を記念し、墨蹟展を開催するはこびとなりました。現在の展示は12月2日までとなっており、老師の描かれた数々の達磨図や、遺愛の茶碗などを展示しております。
8月6日までは慶応大学にて、また、10月8日から12月8日までは京都の花園大学歴史博物館にて、釈宗演老師に関する展示が開催されます。
ということで、東慶寺には老師関連のものがわずかしか残っておりません・・・。
没後100年となる来年はまた東慶寺にて、大々的な展示をさせていただく予定です。
皆様、どちらかで是非、老師の軌跡をご覧いただき、墨蹟などから老師の人柄を感じ取っていただけると幸いです。
我々も改めて明治の傑僧の息吹に触れ、感嘆、感動し、凡夫ながら少しでも近づきたい、学びたいと思っているところです。