ニマイニタイ 展覧会を終えて

2025.06.19

6月14日から18日までの5日間、白蓮舎にて開催させていただきました「響き合うもの – Things that Resonate -」が終了致しました。
ニマイニタイの廣中桃子さん、息子が世界一大好きなカラン、そしてアナンスパイスのメンバー秋谷さんや紀ちゃん、お手伝い下さった方々、マハラニアフタヌーンティーをご担当くださった高橋美幸さん、
そして何より、ご来場くださいました皆様に、心より感謝申し上げます。
誠に有難うございました。

期間中、心地よいインドの生地で作られたお洋服や小物たちに囲まれ、美味しいインドカレーやさらにインドスウィーツにまで舌鼓を打ち、自身の持っているインドの様々な工芸品のしつらえも大いに楽しみ(インドは私が日本の次に好きな国です)、私が一番に楽しませてもらっていたかもしれませんが、きっと皆様方もそれぞれにこの期間、東慶寺の境内と共に白蓮舎での時間を楽しんでくださったと思います。

また、18日の観音縁日(水月観音様の御開帳日)には、毎月住職によるお話会を開催しておりますが、今回は廣中桃子さんにご登壇いただき、どのような道のりを経て、インドの女性たちにお仕事をしていただくに至ったのか、また、ブッダガヤの村での活動や、その村にカディセンター(糸紡ぎをする女性たちの就労施設)を設営するに至った軌跡など、これまでの活動についてをお話いただきました。

このニマイニタイの製品は、展示会での販売のみならず、東慶寺の売店でも色々とお取り扱いさせていただいております。こういった活動の話をお聞きになると、まるで東慶寺が支援の為に取り扱っていると勘違いされるかもしれません。
正直申し上げますと、もちろん販売する先に、作り手達の生活があるのかもしれませんが、それはどのような事にも共通している事ですので、支援や偽善の為に扱っているわけでは決してないのです。
そこで、売店で扱う理由を改めて考えてみました。

*廣中さんが大親友であり、人としても尊敬できる、嘘のない素晴らしい人物である事(常に淡々と、でも熱く、自身の信念を貫き通している姿に感動します)。

*直接廣中さんに「こういったものを作ってほしい」とお願いができ、かつ、東慶寺の売店のような小さなお店でも扱える量を随時仕入れさせていただける事。

*私たち家族も、ニマイニタイの拠点となるデリーやブッダガヤのアトリエに伺い、作る人の顔、環境、作られる工程がわかっている事。

*インドの素材や技術を愛している事。何より心躍る製品である事。

考えてゆくと様々な理由がありますが、フェアトレードだから、こういう人たちが作っているのだから、、、という妥協は私にはありません。なので、とても対等な関係で成り立っており、廣中さんもそこを実現する為に、インドでの技術進歩に時間と労力を割いてこられたわけです。

初めて廣中さんと出会ってから、十数年。
廣中さん自身、「ニマイニタイは自分の子供のような存在」と仰いますが、私も傍で彼女の歩みを見てきて振り返りますと、まだよちよち歩きだった幼子が、少し反抗したり問題があったりもしつつ、少しずつ手がかからなくなってくる年齢にまで成長したような・・・。
お話会で彼女が言った、「自分がこの世を去ったとしても無くならない仕組みをつくりたい」という事が、現実味を帯びてきているのだと思います。
いつも彼女は淡々と今を生きていて、大変さなど微塵も見せませんので、改めて一聴衆として話を聞いていると不思議な感覚に見舞われるのです。人ひとりの思いが、周りの人々を巻き込み、大きな力となって動いてゆく事を間近に見せていただける事に、出会えた事に感謝しかありません。
一つの物の裏に秘められたストーリーと、とてつもなく大きな良い波動を皆さまにお伝えしたく、今後も展示会や売店での販売を続けさせていただきたいと思っております。
そして、どうせやるなら楽しく! 東慶寺の境内を活かして皆さまにお喜びいただけるように色々と考えて参ります。

今回の菜食インドカレーコースやマハラニアフタヌーンティー、私も大いに楽しませていただきました。本当に彩り豊かな濃い5日間でした。

終わってしまって寂しいのですが、気持ちは既に7月1日のお寺の一大行事・お施餓鬼へ!廣中さんを見習って、私も淡々と自分のやるべき事をやっていきたいと思います。

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次回、お寺で開催の展覧会は11月に…。素敵な人形作家の先生の作品を書院にて皆様にお披露目させていただきます。
ご自身の、お子さんの、お雛様や五月人形などをお探しの方は是非にこの愛らしい世界、自分とお人形だけの世界をご覧になりに、和みにいらしてくださいね。詳細はまた近づきましたらご紹介したいと思います。