ニマイニタイ展
―ブッダガヤの軌跡― 

2019.03.21

 

ニマイニタイ。
なんの事だろう?と思われましたよね。

生きとし生けるものすべてにやさしく思いやりのある インドの神“nimai(ニマイ)”と、その兄“nitai(ニタイ)”が由来。

インドと日本がきょうだいのような関係でモノづくりをしていきたいと、代表の廣中桃子さんがつけた名です。詳しくはHPを…。

ニマイニタイ

初めて彼女に出会ったのは、手工芸やフェアトレードの品を主に扱う京都の小さな雑貨店。ちょうどニマイニタイの展覧会が開催中で、狭い店内にいつもとは違うラインナップが目を引き、インドの布が大好きだった私はいっぺんに虜になりました。
聞けば、そこにいた可愛らしい女の子(廣中桃子さん)が、インドの素晴らしい布を使って、最貧州と言われるビハール州の、洋裁の技法を学ぶ意思のある女性や、困窮する地域(アウトカーストの村など)の女性たちを中心に作ってもらって雇用を生み出しているとか。ただただ好きでインドの布を集めていた私は、このような活動をする人がいたことに衝撃を受けたものです。

旅行では何度か訪れていますが、旅行で訪れただけでも、広大な国土に、多くの宗教や民族や言語があり、最大の問題としてカースト制度が現代にも大きく立ちはだかるかの地での仕事は、なまなかな事ではできないだろうと想像がつく国です。
ましてや、女性というだけで、また、アウトカーストとして代々虐げられてきた人たちの意識改革というのは、どうでしょう。

彼女と出会って5年がたちます。出逢った頃と変わらず私の中では「可愛らしい女の子」の印象は変わりませんが、柔らかな物腰の奥にとんでもなくぶっとい芯を持ち、ねばり強くかの国と日本を行き来しつつ活動を続けています。

インドでの物づくりを通して、つくる人とそれを使う人の想いをつなげ、 ひとりひとり、ひとつひとつが大切にされる思いやりのある社会づくりを目指します

という彼女は、最も尊敬する友人の一人でもありますし、皆さまにご紹介したい、知っていただきたい社会活動家の一人でもあると思います。

 

私自身、インドの手工芸が大好きですが、途絶える技術があったり、職人不足も深刻だとよく耳にします。買う事が守る事に繋がるとは思いますが、何かもっと他にできる事がないかと、もどかしい思いでおりました。

 

住職に相談したところ、白蓮舎を使う事を提案してもらい、参拝者も多い5月の連休に、ニマイニタイを皆さまにご紹介しようという運びとなりました。

一人でも多くの方に実際に見て、手に取っていただければと思います。期間中には、文化人類学者の辻信一先生と、ニマイニタイ代表の廣中桃子さんのお話会も書院にて開催する予定です。

普段買い物をしていても意識はしないかもしれませんが、物を選んで一つ買うという事は、社会に大きく関わる第一歩です。その積み重ねが、実は社会を変化させたり、作り出したりしています。
そういった事も頭の片隅に置きつつ、足を運んでいただけたらと思います。

長々書きましたが、様々な思いをのせて、この展覧会を東慶寺で開催させていただきます。
現在決まっている事だけでも、下記にお知らせさせていただきます。どうぞ連休のご予定づくりのご参考になさってくださいませ。

ニマイニタイ展 ―ブッダガヤの軌跡―

場所:東慶寺白蓮舎(入山料は200円を門の受付でお支払いください)
日時:5月1日~6日 10時~16時
講演会:5月3日 13時半~(予定)

期間中、白蓮舎はインドカフェにもなります。
詳しい営業時間はまたお知らせしますが、現時点での予定は下記のとおりです。
奥深いインドの味にも触れてみてください。

5月1日~3日▶宮本しばにさんによる「お寺の四つ椀でインドランチ」
5月1日~4日▶ニマイニタイカフェ チャイとインドスウィーツ
5月5日 ▶MOKSHA ayurveda center Sweets
5月6日 ▶MOKSHA ayurveda center Lunch & Sweets Vegetarian Food